ベビーケア

離乳食への移行

赤ちゃんに離乳食をいつどのように導入するか、推奨される最初の食品、証拠に基づく食事のヒントを解説します。

監修: Whispie 編集チーム エビデンスに基づく育児リサーチ

公開日:

この記事は一般的な情報提供を目的としており、専門的な医学的助言に代わるものではありません。お子さまについては必ず小児科医にご相談ください。

出典:WHO・CDC・AAP・NHS。推奨は国によって異なります。日本については日本小児科学会をご確認ください。

リサーチと監修の方針 →

離乳食をいつから始めるか

おすすめの最初の食材

食べさせるときのポイント

エビデンスに基づくガイダンス

発達面の準備チェックリスト

月齢だけでは、離乳食を始めてよい時期の判断材料として十分ではありません。世界保健機関(WHO)や多くの小児科医は、決まった月齢よりも発達のサインを重視するよう勧めています。生後5か月でも下記のサインがすべてそろっている赤ちゃんのほうが、生後6か月でひとつもそろっていない赤ちゃんより、実際には準備が整っていると言えます。確認したいサインは次のとおりです。

これらのサインの多くが見られ、月齢が生後4~7か月の範囲にあれば、始めどきと言えるでしょう。完全母乳育児の場合、WHOは生後6か月ごろを目安としていますが、個々の赤ちゃんの状態に応じた幅も認められています。生後5か月ですべてのサインがそろっているなら、その時点で始めることをかかりつけの小児科医と相談してもかまいません。生後7か月を過ぎてもいくつかのサインがそろわない場合も、一度相談する価値がありますが、ひとつの発達がゆっくりであること自体は、多くの場合、心配しすぎる必要はありません。

月齢別 離乳食の進め方

離乳食の最初の数週間を「栄養を摂らせる時間」ととらえるのは誤解です。生後1歳ごろまでは母乳やミルクが主な栄養源であり、この時期の食事の役割は、噛む・飲み込むという口の使い方を練習し、食材そのものに慣れていくことにあります。そう考えると、スプーンを押し返されたり、かぼちゃのペーストを見て嫌そうな顔をされたりしても、気持ちが楽になります。

ゴックン期(生後5、6か月ごろ)

最初は10倍がゆをなめらかにすりつぶし、裏ごししたものから始めます。米は比較的アレルギーが起こりにくく、母乳やミルクで薄めやすい食材です。1日1回、ベビースプーンひとさじから始め、授乳の30~60分後など、空腹すぎない時間に与えると落ち着いて食べやすくなります。慣れてきたら、にんじんやかぼちゃなど野菜のペーストを1品ずつ加えていきます。野菜は甘みのあるものから始めると受け入れられやすく、だしや野菜の茹で汁を活用すると素材そのものの風味に慣れる助けにもなります。新しい食材は2、3日おきに1種類ずつ試し、食べた量や体調を簡単にメモしておくと安心です。この時期の目標は量を増やすことではなく、スプーンに慣れ、味や舌ざわりに親しむことです。

モグモグ期(生後7、8か月ごろ)

舌でつぶせるくらいのやわらかさ、豆腐くらいの固さを目安に進めます。1日2回食に増やし、野菜の種類を少しずつ広げていきます。たんぱく質源として豆腐、白身魚、固ゆでにした卵黄を取り入れ始める時期でもあります。この段階では鉄分が不足しやすいと指摘されることが多いため、レバーペーストや鉄分強化ベビーフードを取り入れるのもひとつの方法です。主食も全がゆから徐々に軟飯へと近づけ、パン粥やうどんを取り入れて穀類のバリエーションを広げていきます。母乳やミルクは引き続き1日3~4回ほど与え、離乳食はまだ栄養の主役ではないことを意識しましょう。

カミカミ期(生後9~11か月ごろ)

バナナくらいのやわらかさを目安に、みじん切りにした食材へと進みます。1日3回食が基本になり、手づかみ食べへの興味も高まる時期です。鶏ささみ、やわらかく煮た野菜、細かくほぐした魚、ヨーグルトなど、家族の食事から取り分けたものを味つけを薄くして与えられるようになります。母乳やミルクは1日2、3回を目安にしつつ、離乳食からの栄養摂取が徐々に増えていきます。3回食のリズムが整うと生活リズム全体も安定しやすくなり、保育園に通う場合は食べられる食材や形状について事前に園と共有しておくと安心です。1歳前後を迎えるころには、家族と近い食事を、やわらかさを調整しながら一緒に楽しめるようになることが目標です。

アレルゲン導入の進め方

アレルゲンの導入に関する考え方は、2015年のLEAP試験(New England Journal of Medicine誌に掲載)を境に大きく変わりました。以前はアレルゲンの導入を遅らせることが推奨されていましたが、この研究では、ピーナッツアレルギーのリスクが高い乳児に早期からピーナッツを与えたところ、避けた場合と比べてアレルギー発症率が81%減少しました。卵など他のアレルゲンについても、同様の傾向を示す研究が続いており、遅らせることが予防にはならないという理解が広がっています。

早期導入の考え方: 日本で表示が義務づけられている卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かにをはじめ、主要なアレルゲンは生後6か月ごろから、通常の離乳食の一部として1種類ずつ試していきます。初めて与えるときは小さじ4分の1程度からとし、体調のよい午前中、何かあってもすぐに受診できる時間帯を選びましょう。問題がなければ、その後は週に1、2回程度、継続して与えることが望ましいとされています。

間隔の取り方: 新しいアレルゲンは2、3日以上あけて1種類ずつ試し、どの食材が原因かわかるようにします。少量から始めて、問題がなければ次の機会に少しずつ量を増やしていきます。眠る前や外出の直前は避け、その後2時間ほど様子を見られる時間帯を選びましょう。

アレルギー反応のサイン: 本当のアレルギー反応は数分から2時間以内に現れ、じんましんや全身の発疹、唇やまぶたの腫れ、嘔吐、重い場合は呼吸困難や顔色不良として現れます。呼吸が苦しそうな場合はためらわず救急要請し、それ以外の症状が出た場合は、次にその食材を与える前にかかりつけの小児科医に相談してください。少量の軟便や口の周りの軽い赤みだけであれば、消化によるものでアレルギーではないことも多いですが、判断に迷う場合は医師に確認しましょう。

食物不耐性とアレルギーの違い: 食べてから数時間~数日たってから現れる反応、たとえば湿疹の悪化や続く軟便、便に粘液が混じるといった症状は、即時型のアレルギーというより食物不耐性による反応であることが多いとされています。食べたものと症状を簡単な記録につけておくと、原因を振り返るときに役立ちます。食物アレルギーかどうかを正確に判断するには、アレルギー専門医による診察や皮膚テスト、血液検査が必要です。軽い遅発性の症状だけで自己判断し、特定の食材を長期間除去してしまうことは避け、必ず医師に相談してから対応を決めましょう。

食感のステップアップガイド

食感を段階的に進めることは、単なる利便性ではなく口腔機能の発達そのものです。なめらかなペースト状の食事が生後9、10か月を過ぎても続くと、その後、食感への抵抗感や偏食につながりやすいという研究報告もあります。だからといって、まだ準備の整っていない生後8か月の赤ちゃんに無理に粒を飲み込ませる必要はありません。赤ちゃんのペースに合わせながらも、段階を止めずに進めていくことが大切です。

むせと窒息の違い: この二つを混同してあわててしまう保護者は少なくありませんが、区別はとても重要です。むせるときは音が出て、赤ちゃんは咳き込んだり顔を赤くしたりしながらも、たいてい数秒で自分で対処できます。これは食べ物が奥に入りすぎたときに押し戻す、体を守るための反射です。一方、窒息は音を立てず、赤ちゃんは泣くことも咳をすることもできず、ただちに対応が必要な状態です。むせているときはあわてて口の中に指を入れず、落ち着いて見守ってください。指を入れる行為は、食べ物をさらに奥へ押し込んでしまう危険があります。日ごろから、食事のあいだは赤ちゃんから目を離さず、椅子には必ず背筋を伸ばした姿勢で座らせる習慣をつけておくと、いざというときにも落ち着いて対応しやすくなります。

よくある質問

手づかみ食べで赤ちゃんが窒息することはありますか?

食材がやわらかく、豆粒大に切られていれば、リスクは低く抑えられます。特に注意が必要なのは、丸のままのナッツ類、丸のままのぶどうやミニトマト(縦4つ切りにする)、輪切りのソーセージ、かたいままの人参やりんごのスティック、ポップコーン、スプーン山盛りのピーナッツバター、ガムやあめなどです。むせることは驚くかもしれませんが、これは気道を守るための正常な反射で、窒息とは違います。むせるときは音が出て自分で対処できますが、窒息は音を立てません。食事のあいだは必ず背筋を伸ばして座らせ、目を離さないようにしましょう。

むせることと窒息することはどう違いますか?

むせるのは、食べ物が奥に入りすぎたときに体が押し戻そうとする正常な防御反応で、咳き込んだり顔を赤くしたりしながらも、たいてい数秒のうちに赤ちゃん自身で対処できます。一方、窒息は空気の通り道がふさがれた状態で、音を立てず、泣くことも咳をすることもできません。この違いを知らないと、むせているだけなのに慌ててしまう保護者が少なくありません。むせているときはあわてて指を口に入れず、落ち着いて見守ることが大切です。

アレルゲンは早めに与えたほうがよいのでしょうか?

はい、近年の研究はその方向を明確に示しています。2015年のLEAP試験(New England Journal of Medicine誌)では、アレルギーのリスクが高い乳児に早期からピーナッツを与えたところ、避けた場合と比べて発症率が81%減少しました。日本で表示義務のある卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かにをはじめ、主要なアレルゲンは生後6か月ごろから1種類ずつ、通常の離乳食の中で試していくのがよいとされています。重い湿疹や家族に重度のアレルギー歴がある場合は、始める前にかかりつけの小児科医に相談してください。

蜂蜜と牛乳はいつから与えられますか?

蜂蜜は1歳になるまで絶対に与えないでください。乳児ボツリヌス症のリスクがあり、加熱しても防げません。牛乳を飲み物として与えるのも1歳を過ぎてからにしましょう。1歳未満の腎臓には負担が大きく、鉄分含有量も少ないため、母乳やミルクの代わりに飲ませると鉄欠乏のリスクが高まります。ヨーグルトや調理に使う少量の乳製品は、生後7、8か月ごろから取り入れて構いません。

生後9か月ごろは1日に何回食事を与えればよいですか?

1日3回の離乳食に加えて、母乳やミルクを2、3回ほど与えるのが目安です。1回の食事量はまだ茶碗に軽く1杯程度で十分で、この時期も母乳やミルクが栄養の多くを占めています。ある食事であまり食べなくても心配しすぎないでください。食欲は日によって、また食事によっても変わるもので、この時期の目標は決まったカロリーを摂ることではなく、食べられる食材の幅を広げることです。

離乳食を嫌がって食べないときはどうすればよいですか?

食べないことは珍しくなく、新しい食材を受け入れるまでに10~15回試す必要があると言われています。無理に食べさせようとせず、時間を変えて何度も出してみましょう。生後7か月を過ぎても、あらゆる食感を拒み続けたり、どんな食べ物にも関心を示さなかったりする場合は、乳幼児健診やかかりつけの小児科医に相談してください。口腔機能の発達に関わる要因が背景にあることもあり、早めに確認しておくと安心です。

つぶし粥と手づかみ食べ、どちらを優先すべきですか?

どちらか一方が優れているというわけではありません。スプーンで与えるつぶし粥は、量や食感を保護者がコントロールしやすいという利点があります。一方で手づかみ食べは、赤ちゃんが自分で満腹感を覚え、指先の動きを発達させるのに役立ちます。ただし手づかみ食べを始めるには、支えなしで安定して座れることが前提になります。日本の多くの家庭では、つぶし粥を基本にしながら、モグモグ期以降に少しずつ手づかみできる食材を取り入れる形で両方を組み合わせています。

母乳を離乳食に混ぜてもよいですか?

はい、離乳食の初期にはよく使われる方法です。慣れ親しんだ母乳の味は、初めての食材に対する警戒心をやわらげ、食べやすくしてくれます。搾った母乳を使って、野菜のペーストなどをちょうどよいかたさに薄めるとよいでしょう。ひとつ注意したいのは、加熱調理の際に母乳を加えるのではなく、食材が冷めてから混ぜることです。高温で加熱すると、母乳に含まれる免疫に関わる成分の一部が壊れてしまいます。

Whispie

お子さん自身のリズムを学ぶ睡眠予測、授乳と成長の記録、予防接種のリマインド、週ごとの妊娠記録。妊娠期から幼児期まで。

Whispieの他のアプリ

毎週の育児のヒントを、迷惑メールなしで

お子さまの時期に合わせた科学的なアドバイスを、メールで直接お届けします。