ベビーケア

粉ミルクガイド:種類、安全な調整と保存

粉ミルクと液体ミルクの種類、厚生労働省の資料にもとづく安全な調乳方法、ミルク量の考え方、保存のルール、相談の目安を、国の資料をもとに解説します。

監修: Whispie 編集チーム エビデンスに基づく育児リサーチ

公開日:

この記事は一般的な情報提供を目的としており、専門的な医学的助言に代わるものではありません。お子さまについては必ず小児科医にご相談ください。

出典:WHO・CDC・AAP・NHS。推奨は国によって異なります。日本については日本小児科学会をご確認ください。

リサーチと監修の方針 →

粉ミルクの種類

授乳・離乳の支援ガイド(こども家庭庁)は、母乳の代わりに飲む粉ミルクと液体ミルクを「育児用ミルク」と呼んでいます。育児用ミルクは、食品衛生法にもとづく承認と、健康増進法にもとづく特別用途食品の表示許可を受けなければならないとされています。ここでいう育児用ミルクに、フォローアップミルクは含まれません。

子どもの食物アレルギーが疑われるときは、必ず医師の診断に基づいて、食べ物の制限などを行うよう、授乳・離乳の支援ガイドは示しています。ミルクの種類を変えたいと思ったときは、まず、かかりつけの小児科や、お住まいの市区町村の窓口に相談してください。

無料ツール: ミルク量計算ツール(粉ミルク・搾乳量の目安)

安全な調乳方法

粉ミルクは無菌ではありません。1か月児健康診査のマニュアル(こども家庭庁)は、クロノバクター・サカザキ菌は健康な人にはほとんど病気を起こさないものの、新生児から乳児では髄膜炎や腸炎を起こす可能性があるため、調乳に注意が必要だと述べています。具体的には、授乳の直前に70℃以上のお湯で調乳し、人肌に冷ましてから与えます。

厚生労働省の資料(FAO/WHOのガイドラインの概要)にある、哺乳瓶での調乳の手順です。缶に別の表示がある場合は、お使いの缶の表示に従ってください。

  1. 調乳する場所を清掃・消毒し、石鹸と水で手を洗って、清潔なふきんで水をふき取ります。
  2. 飲用水を沸かします。電気ポットは、スイッチが切れるまで待ちます。なべを使うときは、ぐらぐらと沸騰していることを確認します。
  3. 粉ミルクの容器に書かれた説明文で、必要な水の量と粉の量を確かめます。加える粉の量は、説明文より多くても少なくてもいけません。
  4. 洗浄・殺菌した哺乳瓶に、正確な量の沸かした湯を注ぎます。湯は70℃以上に保ち、沸かしてから30分以上放置しないようにします。
  5. 正確な量の粉を湯に加え、清潔なふきんなどで哺乳瓶を持って、ゆっくり振るか回転させ、中身を完全に混ぜます。
  6. 混ざったら、すぐに流水をあてるか、冷水や氷水の入った容器に入れて、授乳できる温度まで冷まします。冷却水は、哺乳瓶のキャップより下に当てます。
  7. 腕の内側に少量たらして、温度を確かめます。生暖かく感じ、熱くなければ大丈夫です。熱く感じたら、もう少し冷まします。

同じ資料は、ミルクを温めるときに電子レンジを使わないよう注意しています。加熱が不均一になり、一部が熱くなる「ホット・スポット」ができて、赤ちゃんの口にやけどを負わせるおそれがあるためです。

哺乳瓶の消毒の方法として、1か月児健康診査のマニュアルは、煮沸消毒(乳首は3分くらい、それ以外の部分は5分くらいで取り出す)、消毒液を使う方法、電子レンジ消毒用の容器や袋を使う方法の3つを挙げています。

ミルクの量の考え方

ミルクを飲む量は、赤ちゃんによって違います。授乳・離乳の支援ガイド(こども家庭庁)は、育児用ミルクでは、回数よりも1日に飲む量を中心に考えるとしています。1日の目安量に達しなくても、子どもが元気で体重が増えているなら、心配はないとされています。

体重ごとの目安の量はミルク量計算ツールで確認できます。足りているかどうかは、体重の増え方や、おむつの様子とあわせて見ます(ミルクが足りているサインの記事)。成長曲線の見方は赤ちゃんの体重管理ガイドもご覧ください。

保存のルール

缶や説明書に別の表示がある場合は、お使いの缶の表示に従ってください。国と、メーカーの案内には、次のものがあります。

気になるサインと、相談の目安

ほとんどの赤ちゃんは、ミルクを飲んで元気に育ちます。次のようなときは、小児科や、お住まいの市区町村の窓口に相談できます。

休日や夜間に、受診したほうがよいか迷うときは、♯8000(子ども医療電話相談)に電話すると、小児科医師や看護師に相談できます(厚生労働省)。母乳と粉ミルクを組み合わせた混合授乳を検討しているご家庭には、母乳育児ガイドと母乳を増やすガイドで、粉ミルクが混合授乳にどのように組み込まれるかを解説しています。

よくある質問

母乳と粉ミルクを組み合わせることはできますか?

授乳・離乳の支援ガイド(こども家庭庁)は、母乳が少しでも出るなら、母乳育児を続けるために育児用ミルクを有効に利用するという考え方で支援するとしています。母乳の出方や量は人によって違うため、混合栄養の取り入れ方は、母乳分泌のリズムや赤ちゃんの授乳量に合わせて考えます。母乳の授乳回数を減らすと、母乳分泌が減って母乳育児を続けにくくなる場合もあるため、迷うときは助産師や小児科、お住まいの市区町村の窓口に相談できます。

どの粉ミルクを選べばよいですか?

授乳・離乳の支援ガイド(こども家庭庁)によると、育児用ミルク(粉ミルクと液体ミルク)は、食品衛生法にもとづく承認と、健康増進法にもとづく特別用途食品の表示許可を受けなければならないとされています。商品ごとの違いは、缶やメーカーの公式サイトの表示で確認できます。食物アレルギーが疑われる場合は、必ず医師の診断に基づいて対応するよう示されています。

粉ミルクを安全に温める方法は?

厚生労働省の資料(FAO/WHOのガイドラインの概要)は、70℃以上に保ったお湯で調乳し、混ざったら流水や冷水、氷水で、授乳できる温度まで冷ますよう示しています。腕の内側に少量たらして、生暖かく感じ、熱くなければ大丈夫です。ミルクを温めるときは、加熱が不均一になって一部が熱くなるおそれがあるため、電子レンジを使わないよう注意されています。

粉ミルクを飲んだ後、赤ちゃんがげっぷやおならをよくします。変えるべきですか?

1か月児健康診査のマニュアル(こども家庭庁)は、生後3〜4か月頃までは、呼吸をしながら哺乳するため空気を飲みこみやすく、これがげっぷやおなら、いきむ、うなるなどの原因になるとしています。肩に赤ちゃんの頭を載せて背中を軽く叩くか、前傾姿勢にして背中をさするとげっぷが出ます。哺乳後に眠ってしまったときは、上半身を高めにして寝かせ、目覚めてからげっぷを出すようにします。便の色が赤、黒、白に近いときや、体重が増えないときは、ミルクを変える前に、小児科に相談してください。

役立つアプリをお探しですか?比較記事もどうぞ:授乳・ミルク記録アプリ、選び方のコツは?。

Whispie

お子さん自身のリズムを学ぶ睡眠予測、授乳と成長の記録、予防接種のリマインド、週ごとの妊娠記録。妊娠期から幼児期まで。

Whispieの他のアプリ

毎週の育児のヒントを、迷惑メールなしで

お子さまの時期に合わせた科学的なアドバイスを、メールで直接お届けします。